裁ちばさみで紙を切ってはいけない?布用ハサミとの違いと正しい使い分け
「裁ちばさみで紙を切ると怒られる」
手芸や洋裁をしている方なら、一度は聞いたことがあるかもしれません。
本当に“絶対にダメ”なのでしょうか?
ここでは、布用ハサミと紙の相性について、道具の構造という視点から解説します。
なぜ裁ちばさみで紙を切ると良くないと言われるのか
布と紙では、素材の構造が大きく異なります。
- 布:繊維が絡み合って構成されている
- 紙:繊維に加えて、接着剤や充填材が含まれている
紙は一見やわらかそうに見えますが、繊維と接着成分が刃に与える摩耗は意外と大きく、
長期間繰り返すことで、刃先の鋭さが徐々に失われていきます。
実際に紙を切るとどうなる?
一度紙を切っただけでハサミが使えなくなる、ということは通常ありません。
ただし、
- 刃先の微細な摩耗
- 目に見えないレベルの刃の丸まり
- 布を切ったときの“引っかかり”の増加
といった変化は、少しずつ蓄積していきます。
とくに布専用として精度の高い刃付けがされている裁ちばさみほど、
本来の切れ味を保つためには用途を分けるほうが理にかなっています。
絶対にダメなの?という問い
ここで大切なのは、「ルール」ではなく「目的」です。
高品質な裁ちばさみは、構造上さまざまな素材を切ることができます。
しかし、長く良い状態で使い続けたいのであれば、用途を分けるのが合理的です。
紙を切ること自体が罪なのではなく、
道具の性能をどう保ちたいかという考え方の問題です。
おすすめの使い分け
- 布専用の裁ちばさみを用意する
- 紙や厚紙は別のハサミを使う
- どうしても切る場合は、影響を理解したうえで使う
用途を分けることで、裁ちばさみ本来の切れ味を長く保つことができます。
まとめ:ルールよりも、向き合い方
「裁ちばさみで紙を切ってはいけない」という言葉の背景には、
道具を大切に扱うという考え方があります。
大切なのは、ルールを守ることよりも、
その道具が持つ性能と価値を理解すること。
ハサミとの向き合い方については、こちらの記事でも詳しく書いています。
(更新日:2026年2月)




